荒島岳・銀杏峰(2025.6.7~6.8)

4年ぶりの福井遠征です。目指すは福井で唯一の日本百名山、荒島岳。そして福井で最も好きな山の一つ、銀杏峰(げなんぽ)。どちらの山も十年ぶりの登山となります。

 

第一日 中出コース登山口~小荒島岳~荒島岳~中出コース登山口

第二日 宝慶寺いこいの森~名松新道登山口~銀杏峰~小葉谷登山口~宝慶寺いこいの森

 

道の駅「越前おおの荒島の郷」で車中泊。この施設は4年前にオープンしたばかりでモンベルショップが併設されているほか、カヌーやクライミングを体験できるなど充実ぶりが目を引きます。ただ残念なのは肝心の荒島岳が見えないことです。(矢印の箇所でちょこっとのぞいているのが山頂?)

 

一日目は荒島岳。今回は勝原コースではなく、幾分傾斜が緩やかとされる中出(なかんで)コースを選択しました。

 

前回は張り切り過ぎて下山時、膝に来てしまい、スキー場跡を後ろ向きに歩くというていたらくでした。今回は無理をせずに登っていきます。(画像はホウチャクソウ)

 

チゴユリは今年初めて? 初稚児。

 

一見するとミツバツツジのようですが、ムラサキヤシオかと。

 

ハナイカダ。野生のものを見るのはおそらく初めて。

 

ショウブの新芽は小鳥の群れのよう。

 

小荒島岳に着くと白山が視界に飛び込んできました。二日間を通じて白山が最もクリアに見えた瞬間です。

 

小荒島岳から眺める荒島岳、この景色見たさに中出コースを選んだともいえます。さあ、本家の頂きまであと1時間半!

 

よく踏み込まれた登山道を進みます。

 

ウワミズザクラ。これでも桜。

 

ユキザサ。これでも笹。

 

急坂を登り詰め、稜線を左に進むと山頂方面です。

 

山頂に到着しました。平日にもかかわらず複数のグループで賑わっています。さすが百名山。背景は明日目指すべき銀杏峰の方向です。

 

今日は時間に余裕があるので植物観察をしながらゆっくり下山します。

 

イワカガミ

 

オオカメノキを下から撮ってみました!

 

ナナカマドも裏側から。

 

大野の町並みがよく見える地点まで下りてきました。黄色い格子は大麦畑です。

 

ご覧のとおり銀杏峰はなだらかな山容をなしています。その右手に連なるのは部子山(へこさん)、画面左下にあるのは麻耶姫湖(まなひめこ)です。

 

タニウツギは今が旬、たくさん咲いていました。

 

見たことのない花が咲いていました。後で調べるとサギゴケという花のようですが、サギに似てる?

 

無事、下山。今回はスローペースで登ったので膝に来ることはありませんでした。(画像はサワフタギ)

 

入浴施設「あっ宝んど」まで移動し、大麦畑越しに荒島岳を眺めています。この美しいシルエット、大野富士と呼ばれることに納得。

 

福井遠征の楽しみの一つに越前おろしそばがあります。丼もののほうは舞茸天ぷら丼です。

 


二日目、快晴。目指す銀杏峰(げなんぽ)方面も天気は申し分なさそう。

 

道中、田植えが終わったばかりの水田に銀杏峰が映り込んでいました。

 

前回同様、名松新道から登る周回コースです。その名のとおり序盤はマツの木が目立ちます。

 

登山道はやがて落葉樹林を進むようになります。ここではブナをはじめ多様な樹種が観察できます。

 

カエデ類はもちろんのこと

 

クリの木や

 

ミズナラなどなど…。

 

本当に気持ちの良い登山道です。

  

眺望は昨日よりかすんでいるのかな。(画像は白山と大野盆地)

 

ホオノキはユニークな木。葉っぱが巨大な割に幹が細いのが特徴です。

 

ハウチワカエデ

 

林床にはオウレンの花の後。

 

森の王者、ブナ。葉っぱは輪郭が波打ち、葉脈が平行に走ります。

 

銀杏峰山頂に着きました。一帯はなだらかな草原状の地形となっています。画像中央におぼろげな白山、右手に荒島岳。

 

荒島岳のアップです。ずっしりとした存在感のあるたたずまいです。

 

コバイケイソウ。荒島岳では見られなかった花や樹木が銀杏峰にはたくさんあります。

 

希望の鐘と名付けられた名物オブジェ。通る人、通る人、鐘を鳴らしていきます。鳴らさない人はモグリ?

 

昨日VIOで買った笹寿司です。VIOとは大野市のショッピングモールのことで昔からお世話になっています。

 

休憩場所のすぐ近くにカタクリが咲いていました。

 

タムシバ

 

周遊してきた極楽平を振り返ります。この雰囲気がとても気に入っています。サンカヨウを期待していたのですが、今回は時期的に遅かったようです。

 

オオカメノキ

 

ミヤマシキミ

 

シライトソウ

 

ブナの木というポイントには当たり前ですがブナの木が立っています。

 

不思議な植物、ギンリョウソウ。

 

最後に待ち受ける長い林道はホームカミングスの音楽を聴きながら快適に歩くことができました。(画像はニリンソウ)

 

林道沿いのサワフタギ

 

同じくヤブデマリ

 

荒島岳と銀杏峰、さほど距離も離れていないのに植生は随分異なります。個人的好みでいえば銀杏峰に軍配が上がります(十年前の見立ても間違っていなかった)。銀杏峰はいつの日かまた登りたいところですが、荒島岳のほうは正直もう良いかな。好意的な表現をするなら荒島岳は「眺める山」として置いておきたい、富士山同様に。